ウレタンクッションについて思うこと。
お店で新品のマイクを購入すると少し高級なマイクはマイクの形にくり抜いたウレタンクッションの中にぴったり収まっています。ちょっとぐらいの振動ならへっちゃらです。
しかし、数十年レベルで見るとマイクにとってウレタンクッションはかなり危険です。
マイクケースの中で崩れてドロドロに溶けたウレタンの粉にまみれてマイクがサビだらけになっているのを見たことないでしょうか?
ウレタンスポンジは材質にもよりますが湿気などで加水分解して変質します。パサパサの粉状になったり、溶けて粘着質のベトベトの真っ黒の塊になったりします。
そして、ウレタンクッションに本来守られるべき肝心のマイクはというと、見るも無残!
サビだらけです。
塗装も剝がれています。
どうしてこういうことが起きるのでしょうか?
実はウレタンが湿気で加水分解するとき、強力な酸性の物質(カルボン酸)を生成しているのです。この酸が金属と反応しサビの原因となります。
これを防ぐためにはマイクを布袋に入れたりビニール袋に入れたりして直接ウレタンと接触しないようにすることが重要です。
最近びっくりしたのはオーディオテクニカのAT5040ですね。
AT4040などではウレタンの劣化を見たことがないのですが、AT5040のキャリングケースの中のウレタンは触るとボロボロに崩れるものがありました。